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「矯正専門医」大塚 淳の一診入魂

歯ならびと鼻づまりの密接な関係について

診療室から

【こんにちは 大塚矯正歯科クリニックの大塚 淳です】
今日は診療室からです

歯ならびと鼻づまりの密接な関係について

正しいかみ合せの子どもは、全体の歯並びが馬蹄型になって、一列にきれいに並んでいます。歯並びの悪い不正咬合の子どもは、全体がV字型であったり、一列ではなく、でこぼこであったり、あるいは上顎と下顎とが反対に噛み合わさっている場合もあります。
 不正咬合があると、顎の動きが制限され、自由に動かすことができなくなってしまいます。その結果、顎のまわりの神経や筋肉に異常が生じ、それが原因で頭痛や肩こりがおこると考えられています。 また、上と下の歯が噛み合わさっていない(上前歯と下前歯が開いており状態)場合には、鼻づまりが多く起こる傾向にあります。この状態だと、うどん等の麺類、とんかつなどが前歯で噛み切れず、胃に負担がかかる場合があります。このようなかみ合せの人は、上顎が深く狭窄しているため鼻の通る道がせまく、その結果、口で呼吸することになります。 鼻呼吸は、体内に酸素を供給するためにとても大切です。鼻から十分に吸入された酸素が、脳をさわやかにします。鼻づまりの子どもに頭痛を訴えたり、集中力がなくなったりする子供が多いのは、この理由によるところが大きいと言えるでしょう。また、鼻づまりは、「いびき」の原因にもなります。子どもの「いびき」はあまり問題としてとりあげられませんが、親としては大変気になることです。鼻づまりの原因としては、大きな理由として、アデノイド、扁桃腺の肥大が上げられます。10歳前後の時は、アデノイド、扁桃腺は正常時よりも、大きく、成人になるにつれて少しづつ小さくなり18歳前後で正常な大きさとなります。しかしながら、異常に大きいと、鼻で息が出来にくい状態となる事があります。その為、口呼吸となり、上と下の歯が噛み合わさっていないいわゆる開咬症となる傾向があります。矯正治療では、上顎を拡大することにより、鼻のとおりが良くなり、いびきが少なくなり、鼻汁が減ったと言うお話は、臨床的に良く経験します。かみ合せと鼻づまりの因果関係について、矯正歯科の分野では多数論文が出ていますが、一般の医学書に、咬合治療によって鼻づまりを治すということは述べられていません。まだまだ、鼻づまりを治す治療として矯正治療が一般的に認められているわけではありませんが、一つの方法として矯正治療が考えられるのではないでしょうか



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