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「矯正専門医」大塚 淳の一診入魂

【舌小帯短縮症】

診療室から

おはようございます♪
大塚矯正歯科クリニックの大塚 淳です。
今日は診療室からです。

【舌小帯短縮症】

お口を開けた時、舌の下に『細い紐のようなひだ』があります。
舌がこれで口の中の下顎とつながっていますが、
これを舌小帯といいます。(写真参照)
この舌小帯が極端に短いと 大きく分けて2つの問題が出てきます。
①哺乳が困難になる事がある
② 発音に問題が出てくる。
       ①の場合 乳幼児に舌小帯が極端に短いと、哺乳が困難になる事があるため
            切除する場合があります。
②の発音に問題が出てくるとはどういうことでしょうか?
わかり易い言葉で表すと、いわゆる「舌足らず」や「幼児しゃべり」と
言われているしゃべり方で、「滑舌」(カツゼツ)が悪いとも言われています
特に「サ行」「タ行」が聞き取りづらいしゃべり方です。
なぜ、そういうしゃべり方になるかと言うと、舌小帯が舌の動きを下方へ
制限するため、舌が上方へ上がる事ができず、舌の先端がいつも下の前歯の裏側
につく事になり、舌が突出したしゃべり方になるためです。
このしゃべり方が、歯ならびに影響を及ぼす事があります。
それは「開咬症」と呼ばれる不正咬合の一つです。(写真参照)
前歯で物を噛む事が困難なため、麺類や硬い食べ物を噛み切ることが出来にくくなります。開咬症の原因として、舌小帯が短いと疑われる場合、まずはMFT(マイオファンクショナルテラピー)と呼ばれている舌運動のトレーニングを行います。MFTとは、舌を上方へ挙上する口腔周囲筋(口の周りの筋肉)のトレーニングを行う事です。
開咬症の患者さんは、咀嚼時に、舌を前方へ出しながら食べるため、口の周りの筋肉が正常な動きをしないため、舌運動のトレーニングだけでなく
口腔周囲筋群のトレーニングが必要となってきます。
トレーニングを行う事により、舌小帯を伸展させて正常な状態に治していくのですが、トレーニングの効果が奏効しない場合、外科的な処置によって
舌小帯を切除する場合があります。また、矯正治療により開咬症を治療しても
舌小帯に問題がある場合、後戻りする可能性があるので注意が必要です。


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